いつもありがとうございます。ブログ「マネサピ」を運営してます。「ゆーきっちゃん」です♪今日は最近何かと話題のQT(量的引締め)について説明していきたいと思います。
米国の中央銀行にあたるFRBの使命は「雇用の最大化」と「物価の安定」になります。この使命を実行するために中央銀行が景気や物価の動向によって、景気の過熱局面で「金融引き締め政策」、景気の悪化局面で「金融緩和政策」を実行して市場をコントロールして正常化を目指していきます。では、このことを頭に入れて読み進めていきましょう。
QT「Quantitative Tightening」(量的引締め)
QT(量的引締め)とは、QE(量的緩和)で積み上がったFRBのバランスシートを縮小する政策です。
量的緩和終了後には、バランスシートを正常な状態に戻すために保有資産を縮小していく必要があるため、QE(量的緩和)で中央銀行が市場から買い入れた国債などの金融資産について、満期を迎えた債券の再投資を停止したり、保有資産を売却したりします。
QE(量的緩和)の副作用でインフレが加速してしまうので、この副作用をQT(量的引締め)で調整するイメージですね。
ちなみに、QT(量的引締め)は株式市場にネガティブな要因になります・・
①株式市場には逆風
QE(量的緩和)により大量に出回ったマネーがこれまでの株式相場を押し上げてきので、QE(量的緩和)の真逆の政策であるQT(量的引締め)によるマイナスの影響は大きいです。市場にじゃぶじゃぶと流れ込んでいたマネーの量が細るだけでなく、QTは市場から資金を吸収することになるので大きな影響を及ぼします。
②長期金利の上昇
中央銀行が国債を買わないため、金利が上がるという局面へ変化していきます。
③「グロース株」に強い逆風
長期金利の上昇は、借金をする際の利息が増えることになるため、借金をして事業を拡大しようとする成長企業にとっては、借金返済の金額が増えるため業績の圧迫につながり成長の鈍化が予測されます。
すみません。QE(量的緩和)も教えてもらっていいですか?
では、わかりやすくQE(量的緩和)も説明していきましょう♪
QE「Quantitative Easing」(量的緩和)
金融緩和政策のひとつで、中央銀行が金融機関から国債などを買い入れることで資金供給量を増加させ世の中にお金を回りやすくするという政策です。
金融機関が持つ資金量が増えるため、金融機関は融資を積極的にしやすくなります。つまり、「お金を借りやすくなる」ので、企業なら設備投資、個人なら住宅ローンで家を購入したりするなど消費意欲が高まっていきます。また、QEが実施されると市場に出回るお金が増えるので、通貨の価値は下がる傾向になります。
景気の悪化局面で経済活動の活発化をはかり、景気回復を目指すのがQE(量的緩和)になります。
ちなみに、QE(量的緩和)は株式市場にポジティブな要因になります♪
①企業は資金調達がしやすくなる
資金調達しやすくなったことで、企業は設備投資に積極的になっていき、事業活動が活発化していきます。特にお金を借りやすくなることで設備投資が容易になり、大きく成長することが期待されるグロース株には追い風になる傾向があります。
②個人の消費意欲が強まる
個人の消費意欲が高まることで企業業績の回復も見込めます。
まとめ
現在FRBはインフレ抑制に全力で力を注いでます。パウエル議長は0・5%の利上げを今後2~3回続ける可能性を示唆し、6月から保有資産の縮小にも着手していきます。新型コロナウィルス危機対応として行った政策の反動で約40年ぶりの高水準となったインフレを押さえ込むため、急速な金融引き締めを進めていく方針を明確にしています。
「 FRB ( 連邦準備銀行 )には逆らうな」という格言があります。 金利の動向は株価に大きな影響を与えますので、金利をコントロールをしているのFRBの発言や政策の方向性は注視しておきましょう。
ただ、長期視点で振り返ると株価が大きく下落した場面は「押し目買い」や「積み増し買い」のチャンスでもあるので、短期的な下落に慌てず買い増しのタイミングを狙っていきましょう。
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