どうも、ブログ『マネサピ』を運営しています株式投資大好き『ゆーきっちゃん』です。2022年はFOMCの利上げで揺れている株式相場ですが、そもそもFOMCって何?と思っている方もいると思いますので簡単にご説明したいと思います。
FOMC
FOMCとは連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee)の略称です。アメリカの中央銀行FRB(Federsl Reserve Bord)が定期的に開催するアメリカ国内の金融政策を決定する最高意思決定会合です。
FOMCは、FRB議長、副議長2名、理事4名、他総裁12名の計17名から構成されています。
FOMCって何をすることなの?
アメリカの金融政策を決定する場所です
FOMCは年8回開催(2022)
開催回 | 開催日 |
---|---|
第1回 | 1月25日・26日 |
第2回 | 3月15日・16日 |
第3回 | 5月3日・4日 |
第4回 | 6月14日・15日 |
第5回 | 7月26日・27日 |
第6回 | 9月20日・21日 |
第7回 | 11月1日・2日 |
第8回 | 12月13日・14日 |
最終日に会合で決定されたことが声明されます♪
日本時間で午前2~4時頃です
FOMCの影響力は絶大
FOMCは、重要な経済指標と呼ばれていて、FOMCでの声明文がとても市場に影響を与えます。声明に市場が予測しないサプライズが含まれていた場合、市場が反応して流れが大きく変わる程の影響力を持っています。
なんで、アメリカの中央銀行会合が世界に影響を与えるの?
それは、アメリカドルが世界の基軸通貨だからです
アメリカのGDPは世界一なのはもちろんのこと、米ドル(USD)が世界の基軸通貨となっていて国同士の取引は米ドルで大部分を占めています。
因みに、日本では輸入に50%・輸出に70%がドル建てで行われています
世界の中心であるアメリカドルの行く末をアメリカの中央銀行が発表するわけですから、金利の利上げ・利下げは、世界中から注目されているんです。
金利の利上げって何ですか?
景気が上昇してくるとインフレ傾向に市場が動いてきます。そのインフレを抑えるために政策金利を引き上げることを利上げといいます。利上げすると金利が上昇するため、企業がお金を借りて設備投資することを控えてしまうので、個人消費も落ち込み加熱したインフレを抑制することが期待されます。デフレの場合はその逆で利下げをして企業の設備投資や個人消費を刺激します。
金利の利上げ・利下げでインフレ・デフレの経済状況のバランスを取ります
また、金利が利上げとなった場合は、景気が良いという判断がされて米ドルの価格は上昇、一方で、金利が下がった場合は、景気が悪いと判断されて米ドルの価格は下がりやすくなります。
特に注意なのが利上げが実施された際には、特にグロース市場に影響を及ぼします。成長段階にある企業はお金を借りて設備投資をして成長を加速させていきます。しかし、金利が上がるとお金が借りずらくなり、成長が鈍化してしまう可能性があります。そのため、株価の下落が予想されるんです。
なるほど、市場や為替にも影響を与えるんですね
FOMCは、超重要な経済指標なんです
2022年現在のアメリカのインフレ状態
FRBが利上げを急ぐ背景には、アメリカで起きている急激な物価高(インフレ)があります。なんと、米国のモノやサービスの価格動向を示す消費者物価指数(CPI)は2月に前年同月比7.9%と1982年1月以来、約40年ぶりの上昇率を記録したんです!
40年ぶりのインフレ状態ってやばくないですか?
緩やかなインフレは価格転嫁が賃金上昇につながりいい影響を及ぼしますが、急激なインフレは賃金上昇や価格転嫁が追いつかず人々の暮らしや企業経営に大きな打撃となってしまいます。だから、FRBは利上げを焦っているんです。
急激なインフレは悪影響なんです
ちなみに、消費者物価指数(Consumer Price Index)とは、米労働省労働統計局が毎月発表する統計で、消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標です。また、国民の生活水準を示す指標のひとつとも言えます。米国のインフレ率を分析するための最重要指標です。
インフレ急上昇の要因
インフレ急上昇の要因は主に3つあります。
1.コロナ対策による現金給付等
雇用維持に向けた企業の救済措置、さらに経済の消費が滞らないように国民に現金給付をしました。その結果、世の中にお金が回りすぎてしまったんです。
2. コロナ後の経済の急速な回復
2020年は、経済が停滞したことで景気刺激策を多く実施しました。その反動を受けて、世界中で経済活動が急速に回復に向かい、人々の消費が戻りつつあります。政府からもらった給付金でお金を使う動きが活性化しています。
3. ロシアとウクライナの戦争による原油価格高騰
ロシアのプーチン大統領が軍事作戦を実施したことで、原油市場では産油国ロシアからの供給が滞ることへの懸念が強まり、原油価格は上昇してしまいました。
原油価格高騰がインフレにつながる理由
石油や天然ガスなどのエネルギー価格が上昇すると、世界の電力の大半を生み出している火力発電のコストが上がり、電力価格が上昇します。
電力価格が上昇すると、鉄や銅などの金属は生産する時に大量の電力を消費するため、生産コストが大幅に上昇してしまい価格が高騰します。
石油ガス化学メーカーの中核商品であるエチレンの価格も値上がりします。エチレンは基礎原料として多岐にわたって使われています。そのため、生活に必要な物が値上がりしてしまいます。
農業も石油に依存しています。農業機械の燃料は主に軽油ですし、野菜づくり用のビニルハウスの暖房には灯油などを使っています。トウモロコシや大豆の価格が上がると、鶏・豚・牛などの飼料のコストが上がり、最終的には鶏肉・豚肉・牛肉の価格が上がることになります。
石油が上がると生活に必要な物の値段が上がってしまうんですね
そうなんです!だからインフレに拍車がかかっているんです
まとめ
今、世界はインフレという怪獣と戦っていて、そのために金利の利上げという武器で倒そうとしています。金利の利上げは市場に与える影響は大きく株価が上昇しにくい状況が続いています。
みなさんも、アメリカ国内の金融政策を決定するFOMCや米国のインフレ率を分析するための最重要指標である消費者物価指数の動向を確認して世の中の動きに合わせたトレードをしていきましょう。