ブログ「マネサピ」を運営しています『ゆーきっちゃん』です。今回は、景気のサイクルについて勉強していきましょう!
景気は一定のサイクルに従って良い悪いを繰り返します。3つの金利から景気のサイクルを見ていきましょう♪
3つの金利がわからない方は第53回 金利がわかると経済が見えてくる!3つの金利を見て景気の未来を予測しようをチェック♪
ISM製造業景況指数
ISM製造業景況指数とは、製造業の景況感を表す指標で、アメリカの主要指数の中で最も発表が早い為、景気転換の先行指数と言われています。
- 指数50が基準値
- 50を上回ると景気拡大
- 50を下回ると景気減退
シャドーは景気後退局面なので50を下回ってます
グラフから見る景気サイクル
先ほどの図から景気後退局面のシャドーからシャドーまでが「大サイクル」となっていて、その中に指数が50行ったり来たりする「中サイクル」、景気の小さい波の「小サイクル」があります。
それぞれのサイクルは下のように呼ばれています。
- 大サイクル→信用サイクル
- 中サイクル→金融政策サイクル
- 小サイクル→在庫サイクル
各サイクルの通り、信用力、金融政策、在庫状況がそれぞれのサイクルを引き起こします。
景気の大きな波は金融政策サイクルと信用サイクルで作られています
各3つのサイクルの特徴を見ていきましょう
信用サイクル
概ね10年サイクルで以下の1〜4を繰り返します。
- 調達金利の低下(景気◎)
- 借入拡大=信用悪化
- 調達金利の上昇(景気×)
- 借入縮小=信用回復
金融政策サイクル
概ね5年サイクルで以下の1〜4を繰り返します。
- 景気回復
- 金融引き締め(利上げ)
- 景気減速
- 金融緩和(利下げ)
在庫サイクル
概ね2.5年のサイクルで1〜4を繰り返します。在庫サイクルは景気と生産・在庫の関係を表します。
- 売行き◎在庫(減)【景気回復】
- 生産増加で在庫(増)
- 売行き×在庫(増)【景気減速】
- 生産減少で在庫(減)
景気サイクルはアメリカから始まる
世界には、消費国と輸出国があります。消費国は、国内の消費が多いので不足分を他国から輸入します。つまり、消費国がどれだけ輸入するかによって輸出国の景気が決まっていさきます。
世界最大の消費国はアメリカであるので、アメリカの景気が良くなると輸入は増えて、輸出国の景気も良くなります。しかし、アメリカの景気が悪くなると輸入が減り、輸出国の景気が悪くなります。
アメリカを知らないと世界は見えてきませんね♪
金融サイクルの四季
3つの金利のうち、政策金利(短期金利)と10年国債利回り(長期金利)をみてアメリカの金融政策サイクルを考えてみましょう。
金融政策サイクルには大きく4つの局面があります。日本の四季をイメージするとわかりやすいです。季節ごとの長期金利と短期金利の特徴は主に3つありますので見ていきましょう。
1.長期金利は短期金利の先を行く
かならず、まず動くのは長期金利となります。理由は、短期金利は金融政策によって変動しますが、長期金利は景気等の影響を受けて変動するためです。サイクルは以下の通りになります。
- 長期金利 上昇
- 短期金利 上昇
- 長期金利 低下
- 短期金利 低下
【短期金利は慎重派】
利下げや利上げの金融政策は、国全体の金利水準を変えてしまうため、慎重に実施されます。
短期金利は中央銀行が経済指標等を分析して景気が本当に底を打ったのかなど時間をかえて分析する必要があります。そのため、金融政策の転換(利上げ・利下げ)が決定されるまで、短期金利は動かせませんま。
【長期金利は行動派】
長期金利は景気に敏感で、すぐ反応します。景気の変動と並走する長期金利は、短期金利よりも先行して動きます。
長期金利は景気の今を表すバロメーターですね
2.長短金利差は景気の先行指標
長短金利差とは、長期金利と短期金利の差のことで、通常は長期金利が短期金利より高く推移します。長短金利差は以下のサイクルをします。
- 慎重派の短期金利は変動せず、行動派の長期金利が上昇し長短金利差が拡大
- 時間が経って「利上げ」により短期金利が上昇し、長期金利との差は縮小
- 慎重派の短期金利は動かず、長期金利が低下する(景気減速)
- 時間が経って短期金利が動き(利下げ)縮小していた長短金利差は拡大(景気回復)
長短金利差は景気の先行指標です
3.長短金利差がマイナスになった場合
金融政策の引き締め局面で長短金利差がマイナスになったら、引き締め(利上げ)は終わり、景気減速局面がやってきます。
長短金利差のマイナスは景気減退のサインと考えてもいいですね
長短金利差から読み取る
長短金利差とISM製造業景況指数の2つをみてみると、長短金利差が、最下値をつけると景気後退局面が訪れてISM製造業景況指数が最下値をつけます。
- 長短金利差の1%割れは、ISM製造業景況指数の50割れを懸念
- 長短金利差の0%割れは、景気後退局面の可能性大で1年後に注意
景気後退局面を予測するなら長短金利差の動向を見ましょう
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